高配当株の「売り時」について、私はまだ完成した答えを持っていません。
現在、高配当株として保有している日本株はNTTとソフトバンクの2銘柄だけです。
まだポートフォリオを作り始めた段階で、何度も売却を経験して自分なりのルールが固まったわけでもありません。
だから今の時点で、
- 減配したら売る
- 含み益が○%になったら利益確定する
- もっと良い銘柄を見つけたら乗り換える
といった機械的なルールを作るつもりはありません。
実際にその場面になったら、今とは考え方が変わる可能性もあります。
それでも、一つだけ今の時点ではっきり決めていることがあります。
「減配したら即売却」にはしません。

でも、配当が減ったら「もうダメかも」って不安にならない?
なるよ。でも、減ったという結果だけで売るんじゃなくて、まず「なんで減ったのか」を見たいんだ。
まず見るのは、減配そのものではなく「なぜ減配したのか」です。
業績、キャッシュフロー、財務、今後の事業、株主還元方針。そのうえで株価や自分の損益も見て、保有を続ける理由がまだあるのかを考えます。
結論|「減配したか」より、高配当株として持つ前提が崩れたかを見る
私が高配当株の売却を考えるとき、一番見たいのは、
「この企業を高配当株として保有している理由が、まだ残っているか」
です。
私が高配当株に期待しているのは、単純な株価上昇ではありません。
企業が利益を出し、その利益やキャッシュフローをもとに配当を支払い、できれば長期的に増配していくことです。
その前提が崩れてしまったのであれば、「長期投資だから」という理由だけで持ち続けるつもりはありません。
反対に、一度減配したという事実だけで、その会社の未来まで否定できるとも思っていません。
だから私の場合、売却判断は「減配した・していない」の二択ではありません。
減配に至った原因と、その先を見ます。
減配したら、まず自分なりの「なぜなぜ分析」をする
もしNTTやソフトバンクが減配したら、私は最初に原因を整理します。
言ってしまえば、自分なりの「なぜなぜ分析」です。
なぜ減配したのか。
利益が落ちたからなのか。
一時的に大きなお金が必要になったからなのか。
本業そのものが厳しくなっているのか。
財務改善を優先した結果なのか。
それとも、経営側の株主還元に対する考え方が変わったのか。
同じ「減配」という結果でも、原因によって意味はかなり違うと思っています。
例えば、特殊な要因によって一時的に利益が減り、翌年以降の事業回復や増配が十分期待できるのであれば、一度の減配だけで売却する必要はないかもしれません。
一方で、本業の収益力が落ち、キャッシュフローも悪化し、会社側からも今後の増配が期待できる材料が見つからない。
そんな状態になれば、私がその企業を高配当株として保有している理由はかなり弱くなります。
「減配したから売る」のではなく、「減配の原因を調べた結果、この先の増配がイメージできないから売る」。
現時点では、この考え方が自分には一番しっくりきています。
減配していなくても、売却を考えるケースはある
売却を考えるのは、実際に減配が発表されたときだけではありません。
むしろ理想を言えば、減配が起きる前に企業の変化へ気づきたいです。
例えば、
- 業績悪化が続いている
- 営業キャッシュフローが弱くなっている
- 財務状態が悪化している
- 事業の将来性に疑問が出てきた
- 配当性向が無理のある水準まで上がっている
- 株主還元方針に大きな変更があった
といった変化です。
これらは、それ自体が即売却の理由になるとは限りません。
ただ、どれも将来的な減配につながる可能性がある材料です。
例えば業績が少し悪化しただけなら、まだ様子を見るかもしれません。
でも、業績悪化に加えてキャッシュフローも悪くなり、さらに株主還元方針まで後退している。
そこまで悪材料が重なってくれば、実際の減配発表を待つ必要はないと思っています。
「この状態なら、そのうち配当にも影響が出そうだな」と容易に想像できるのであれば、売却を検討する。
配当金だけを見るのではなく、その配当を生み出している企業そのものを見るということです。
私が高配当株を選ぶときに業績やキャッシュフロー、減配リスクを確認している理由もここにつながっています。

ただし、配当だけを見て売るつもりもない
一方で、私は高配当株だからといって「配当だけですべてを決める」つもりもありません。
仮に売却を検討する場面になったら、その時点の損益状態や株価推移なども確認します。
現在どれくらい含み益があるのか。
あるいは大きな含み損になっているのか。
株価は短期的に急落しているだけなのか。
長期間下落し続けているのか。
売却した資金を次にどう使うのか。
こうした要素も含めて判断します。
例えば大きな含み損があるからといって、
「ここで売ったら損が確定するから持ち続けよう」
だけで判断するのも違うと思っています。
逆に、大きな含み益があるからという理由だけで売却するのも違います。
配当、業績、財務、将来性、株価、現在の損益。
その時点で見える材料を使って総合的に判断する。
売却については、あえて一つの数字だけで機械的に決めないつもりです。
高配当株と投資信託では、私の「長期保有」の考え方が違う
ここは、私が投資信託を保有するときの考え方とは明確に分けています。
投資信託については、資産形成の中心として長期間保有することを前提にしています。
相場が下落した。
含み益が大きくなった。
こうした理由だけで売買することは基本的にありません。
一方で、高配当株は私の中で少し目的が違います。
高配当株を持つ理由の一つは、企業から継続して配当を受け取ることです。
その企業が将来も配当を生み出せるという前提が崩れているのに、
「長期投資なんだから売ってはいけない」
とは考えていません。
長期間保有することそのものが目的ではなく、長期間配当を生み出せそうな企業だから保有する。
私の中では、この順番です。
投資信託について「いつ売るのか」を考えた記事はこちらです。

株価が+50%、+100%になっただけでは売らないと思う
では、企業に悪い変化がなくても、株価が大きく上昇した場合はどうするのか。
例えば、購入した株が+50%になった。
あるいは+100%になった。
今の私なら、株価が上昇したという理由だけでは売らないと思います。
業績も順調。
配当も維持されている。
今後の増配にも期待できる。
それなら、高配当株として保有する理由はまだ残っています。

えっ、株価が2倍になっても売らないの?
2倍になっただけなら売らないかな。会社も配当も順調なら、まだ持っている理由があるからね。
ただし+200%級まで上がれば、現金化も選択肢に入る
ただ、ここも絶対に売らないと決めているわけではありません。
例えば株価が大きく上昇し、+200%を超えるような極端な含み益になった場合。
そのときは、一度現金化することも選択肢に入ると思っています。
もちろん、「+200%になったら必ず売る」というルールではありません。
あくまで、それほど大きな利益が出ていれば、保有を継続する以外の選択肢も比較したくなるという意味です。
例えば300万円が900万円になっていたとします。
その企業から配当を受け取り続けるのと、一度利益を確定して別の高配当株へ資金を分散させるのと、どちらが自分のポートフォリオにとって良いのか。
そこまで株価が上昇しているのであれば、一度考える価値はあると思っています。
高配当株だから永久保有。
株価が上がったら絶対利確。
私はどちらにも固定したくありません。
そのとき一番納得できる資金の置き場所を考えたい。
今のところは、そのくらい柔軟に考えています。
もっと欲しい銘柄が見つかっても、今の株をすぐ売って乗り換えない
高配当株を調べていけば、今後もっと魅力的に見える企業も出てくると思います。
では、そのたびに現在保有しているNTTやソフトバンクを売って、新しい企業へ乗り換えるのか。
現時点では、そのつもりはありません。
新しい高配当株を買うなら、原則として新規資金か、受け取った配当金を使います。
今持っている企業に大きな問題がないのに、別の企業が少し魅力的に見えたという理由だけで売買を繰り返したくないからです。
今後ポートフォリオが大きくなれば、セクターや投資額のバランスを整える目的で入れ替えることはあるかもしれません。
ただ、今はまだNTTとソフトバンクの2銘柄。
まずは今持っている企業を見ながら、高配当株そのものに慣れている段階です。

もっといい会社を見つけたら、今の株を売って買えばいいんじゃない?
今はそうしないかな。新しく買うなら、まず新しいお金か配当金を使う。今持ってる会社に問題がないなら、わざわざ売らなくてもいいと思ってるよ。
売却ルールを完成させすぎないようにもしている
ここまで私なりの売却基準を書きました。
ただ、最後に一つ書いておきたいことがあります。
今の私は、高配当株を2銘柄しか保有していません。
投資額も、これから作っていきたい高配当株ポートフォリオ全体から見ればまだ小さいです。
だから、「5銘柄になったときはこうする」「年間配当50万円になったらこうする」といった未来を、今の時点で具体的にイメージできているわけではありません。
これは記事を書くために無理やり答えを作りたくない部分でもあります。
実際に保有銘柄が増えれば、今とは違う問題が出てくるかもしれません。
一つの銘柄が大きくなりすぎるかもしれない。
セクターの偏りを調整したくなるかもしれない。
配当金が増えたことで、企業を見る基準が変わる可能性もあります。
そのときは、そのときの自分の資産額、ポートフォリオ、家計状況を見ながらルールを修正するつもりです。
「今はこう考えている。でも変える可能性はある」。
高配当株については、そのくらいの余白を残しておきたいと思っています。
現在の高配当株ポートフォリオと、銘柄数や業種分散についての考えはこちらの記事でまとめています。

まとめ|減配ではなく「配当を生み続けられるか」で売却を考える
私は、高配当株が減配したからといって即売却するつもりはありません。
まず、なぜ減配したのかを調べます。
そのうえで、今後また増配できる未来が見えるのか。
業績、キャッシュフロー、財務、事業の将来性、株主還元方針に問題がないか。
さらに株価や自分の損益状態まで確認して、総合的に判断します。
反対に、まだ減配していなくても、複数の悪材料から将来的な減配が十分想像できるのであれば、売却を検討します。
株価が+50%や+100%になったという理由だけでは、基本的には売らない。
ただし、+200%級の大きな利益になれば、現金化して別の高配当株へ資金を回すことも選択肢にする。
そして、新しい魅力的な企業を見つけたからといって、問題のない保有株をすぐに売って乗り換えることもしない。
原則は、新規資金や受け取った配当金で次の企業を買う。
今のところ、これが私の考えです。
高配当株は、ただ長く持てばいいわけでも、減配した瞬間に売ればいいわけでもない。
「この企業は、これからも自分が期待する配当を生み出せそうか」
私はそこを見ながら、保有するか、買い増すか、売却するかを考えていきます。
そして高配当株の保有数が増えて、自分の考えが変わったら、その変化もこのブログに残していくつもりです。
※この記事は私自身の投資経験と現在の考え方を紹介するものです。特定銘柄の購入・売却を推奨するものではありません。


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